香る雲に善を積む
2019年7月某日
今回は群馬県の有名温泉地を2箇所巡る旅です。
1日目は伊香保温泉に泊まります。
この旅の計画を立てている時は梅雨明けしている予定でいたのですが…
今年は本当に雨の日が多く、この週末も全く梅雨が明ける気配はなく、
しかもこの旅行中に台風が接近という最悪のお天気状況の中での出発となりました。
関越道を新潟に向かって走ること2時間あまり…
高崎ICを降りて北西方向に山に向かって30分ほど走ると
最初の目的地の榛名神社が在ります。
前から1度訪ねたいと思っていた神社100選の一つです。
周りを木と奇岩とに囲まれた正にパワースポットに相応しい神社です。
幸いにも巨木に囲まれているせいか
奇岩のパワーか雨に濡れることなく奥まで進むことが出来ました。
一口に奇岩と言っても此処のは形も大きさも桁違い。
本殿まで行く長い参道を覆うように在り、
まるで参拝者の胆力を試しているかのようです。
そしてその奇岩達と雨に湿った森の匂いと曇った空と…
そして何より古びた神社の建物の雰囲気とで、
パワーを貰うと言うよりも心を洗われるような気持ちになりました。
此処は山岳神社の中でもなかなかお目にかかれない貴重な場所だと思いました。
さて、ご朱印も拝受して今日の宿に向かいます。
本日行く温泉地は群馬県の俗に言う四大温泉…
草津、水上、伊香保、四万の4つの温泉地のうちの一つ伊香保温泉です。
渋川伊香保と合わせて呼ばれることも多いこの有名な温泉地には
50近い温泉旅館が在ります。
今日はその中で黄金の湯と呼ばれる“源泉”を所有している10の旅館のうちの一つ
『香雲館』に泊まります。
有名な石段街からは少し離れた場所に在るため見逃してしまいそうですが
塚越屋七兵衛と言うこれまた大きな旅館のお隣に在ります。
そう此処は塚越屋七兵衛の別館となっています。
一見ホテルのような佇まいのこの宿は部屋数が10部屋のみ。
今回はその中の“月”と言う名の部屋に泊まります。
外観やフロント付近はホテルのような雰囲気ですが部屋の中は純和風。
そしていたるところにコンセプトの“月”があしらわれています。
いろいろな仕掛けで“月”が表現されていることも驚きましたが
それ以外にも驚くことが…多々あり。
そこで今回は 『香雲館』で、人生初めて見たかも物語・・・
●入口のドアが引き戸なのにオートロック。
●土間を挟んで踏み込み横に坪庭が在る。
●書院が在る。
●トイレが畳敷き。
●内風呂と露天風呂の両方が部屋に付いている。
●鏡台の中に市販薬、洗面台に爪切りが置いてある。
●襖を開けると部屋の風景が一変する。
●テレビが壁の中に隠れている。
●大浴場のアメニティが3種類づつ用意されている。
●別館から本館には行けるけど本館から別館に行けない。
・・・等々。
特にこれには驚きました。
立っての所用はやはりしづらいですね〜
下界の空は悪うても部屋にはいつも月満ちる。 神由